選手寸評
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原口文仁(はらぐち・ふみひと)は、帝京高から2009年ドラフト6位で阪神に入団。12年に腰を痛めてオフに育成選手となり13年に死球で骨折をするなど、不運が重なったが、16年4月27日に支配下登録され即一軍昇格。当日の巨人戦(甲子園)に代打で一軍デビューし、第2打席目に初安打を放った。その後はスタメンマスクをかぶりながら、5月に打率.380、5本塁打、17打点で、育成上がりの野手としては史上初めて月間MVPを獲得。 以降も捕手、代打など様々な役割で活躍を続けていたが19年1月に大腸がんの手術を受けることを公表した。手術、リハビリを経て、約半年が経った20年6月に一軍復帰。しかし打撃不振のため8月中旬から約1カ月間のファーム生活。その後一軍に再昇格したのは9月18日。だが、結果的に捕手としてスタメン出場したのは10試合にとどまった。21年は勝負強さを見せ代打に定着。22年後半に一塁で出場しAクラス入りに貢献した。23年は右の代打の切り札として、成績よりも記憶に残る打撃でリーグ優勝と日本一に貢献。それ以上にベンチでの存在感が光った。ただ24年はそこに甘えず、もちろん一塁で大山悠輔を押しのける出場することが目標。病気も完治し増々野球に集中する1年となる。
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