選手寸評
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坂倉将吾(さかくら・しょうご)は、豪打を誇る日大三高で1年秋から外野手でレギュラーをつかみ、四番を任されるなど、柔らかくもパワフルな打撃には定評があった。正捕手となったのは2年秋と経験値が高いわけではないが、ほかのポジションを経験したことで試合の流れを読む力は向上、巧みなインサイドワーク。甲子園出場はなかったが、強肩、強打で注目を集めた。2016年ドラフト4位で広島に入団。1年目から持ち前の打撃センスでファームでは3割近い打率を残し、9月下旬に一軍デビュー。初安打、初打点をマークした。打力を生かすために、本職の捕手以外のポジションにも挑戦し出場を増やす中、21年は勝負強さも武器に五番に定着。捕手と一塁それぞれ62試合を守った。22年は新たに三塁にも挑戦。チームで唯一全143試合に出場し、2年連続で規定打席に到達して打率も残した。リーグ9位の打率.288。安打数、本塁打数でキャリアハイを更新した。それでも胸の内に残ったのはモヤモヤだった。そこで新井貴浩監督に捕手専念を直談判。覚悟を決めて捕手専念で挑んだ23年は、113試合でマスクをかぶった。スタメンに限っても102試合。開幕当初、目立っていたミスも徐々に少なくなり、たくましさが。あとは、打撃面との両立だ。3年ぶりの『打率3割』へ、「効率良く力強く」振れるように。
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